第071号 受付 2026.09.30 未公開

温かい札

古い銭湯の下足箱で、いつも同じ番号の木札を使っている。

その木札だけが、抜くとき、いつもほんのり温かい。

のれんが出たばかりの時間に行っても、温かい。

誰かが握ったまま、待っていてくれたような温度だ。

気味が悪くなって、ひと月ほど通うのをやめた常連がいる。

久しぶりに行くと、木札はまだ温かかった。

番台に預けてある回数券は、行かなかったあいだも、一枚ずつ減っていたという。

第071号の報告に添えられていた写真
添付 1

添付は差出人から送られた写真を、受付時に縮小して綴じたもの。原本は別途保管する。
受付年月日は、受け取って書き起こした日を記す。公開はこれより後になる。