同居する家族の間で、体重計の数値をめぐる、ふしぎな食い違いがある。
同じ体重計に乗ったはずなのに、記憶している数値と少しずつ合わない。
一キロか二キロ。誰の記憶とも合わないが、表示そのものは毎回きれいに揃っている。
ある朝、寝ぼけたまま、いつもと逆向きに乗ってしまった住人がいた。
そのときだけ、数値が家族の誰の記憶とも一致したという。
それ以来、鏡に映る自分の体つきに、確信が持てなくなったという。

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