あるアパートのエレベーターに、ふしぎな癖がある。
誰も押していない四階に、一日一回だけ、必ず止まる。
時刻はばらばらで、乗っている人の数にも関係がない。扉は数秒開いて、また閉まる。
他の住人の迷惑にならないよう、善意で閉じるボタンを押し続けてみた住人がいた。
三日ほど続けた。四階に止まらなくなった代わりに、扉が開く時間だけが長くなったという。
それ以来、自分の到着階を、一度で押し間違えるようになったという。

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